がんばっても変われないのは、あなたのせいじゃない 〜潜在意識の94%のはなし〜

こんにちは。

今日は立秋。 暦の上では、もう秋の始まりです。

まだまだ暑い日が続いているのに「秋」だなんて、と思うかもしれません。 でも、自然はちゃんと知っているんですね。 目には見えないところで、光の角度が少しずつ変わり、蝉の声にほんの少し夕暮れの気配が混ざり、風の中に一瞬だけ、涼しさが通り抜けていくことを。

カレンダーの上ではまだ真夏なのに、自然の深いところでは、もう次の季節への準備が始まっている。

実は、私たちの心もまったく同じなんです。

今日はそのお話を、ゆっくり書いてみたいと思います。

意識できているのは、たったの6%

潜在意識という言葉、聞いたことがある方も多いと思います。

私たちが「自分の意志」だと思っているもの――「よし、今日から変わろう」「もっと前向きに考えよう」と決意する顕在意識は、心全体のたった3〜6%ほどだと言われています。

じゃあ、残りの90%以上は何かというと。 それが、潜在意識です。

自分では気づいていない、心の深い深いところ。 生まれてから今日までに見てきたもの、聞いてきた言葉、感じてきた痛みや喜び。 そのすべてが静かに積み重なって、私たちの「ものの感じ方」や「とっさの反応」を、水面下でつくり続けています。

よく、海に浮かぶ氷山にたとえられます。 水面から出ている小さな部分が顕在意識。 水の下に隠れている大きな大きな塊が潜在意識。

私たちは普段、水面から出ている部分だけを見て「これが私」だと思っています。 でも本当は、水の下にあるものが、船の進む方向を決めているんですね。

「変わりたいのに、変われない」の正体

「変わりたいのに、変われない」 「頭ではわかっているのに、できない」 「もうやめようと決めたのに、また同じパターンを繰り返してしまった」

そんなふうに、自分を責めてきた方は多いのではないでしょうか。

私のところに来てくださる方も、最初はみなさん、口をそろえて言われます。 「私、意志が弱いんです」って。

でも、違うんです。

6%の顕在意識で「変わろう」と決意しても、94%の潜在意識が「いつも通りでいよう」としていたら。 それは6人のチームで、94人のチームと綱引きをしているようなものです。

勝てなくて、当たり前。 あなたの意志が弱いのではなくて、そもそも勝負にならない綱引きを、たったひとりで続けてきただけなんです。

このことを知るだけでも、ふっと肩の力が抜ける方がたくさんいらっしゃいます。 「ああ、私がダメだったんじゃないんだ」って。

まずはそこから、始めてほしいのです。

潜在意識は「あなたを守ろうとしている」

そしてここで、いちばん大切なことをお伝えさせてください。

潜在意識は、あなたの敵ではありません。 むしろその逆で、潜在意識がやっていることはすべて「あなたを守ること」なんです。

たとえば、「私なんて」とつい思ってしまうクセ。

一見、ただの悪いクセに見えますよね。 でも潜在意識の側から見ると、これには理由があります。

過去のどこかで、期待して裏切られたり、頑張ったのに認めてもらえなかったり、誰かと比べられて悲しかったり。 そんな経験をしたとき、心はこう学ぶんです。

「最初から期待しなければ、傷つかない」 「自分を低く見積もっておけば、がっかりしなくてすむ」

つまり「私なんて」は、これ以上傷つかないように潜在意識が身につけてくれた、鎧だったのかもしれないんです。

がんばりすぎてしまうのも。 人の顔色をうかがってしまうのも。 本音を飲み込んで、いつも笑顔でいてしまうのも。

全部、かつてのあなたが生き延びるために必要だった、大切な生き方です。 子どもの頃のあなたは、その方法で、ちゃんと自分を守ってきた。

だから、責めなくていい。 無理やり引きはがそうとしなくていい。

「今まで守ってくれてありがとう。でもね、もう大丈夫だよ」

そう、心の中の小さな自分に声をかけてあげるところから、本当の変化は始まります。 潜在意識は、力ずくで変えるものではなくて、安心させてあげるものなんです。

私自身も、何度も救われてきました

少しだけ、私自身の話をさせてください。

私はいま、病気とともに生きています。 そして、学校に行かない選択をしている子どもの母でもあります。

正直に言うと、「なんで私ばっかり」と思った夜も、数えきれないほどありました。 不安で眠れない夜、頭の中でぐるぐると同じ考えが回り続けて、朝を迎えたこともあります。

そんなとき私を支えてくれたのが、潜在意識の学びと、自然とつながる時間でした。

不安がぐるぐる回っているとき、それは顕在意識ががんばりすぎているサインです。 そういうときこそ、考えることを一度手放して、空を見上げる。 木々の緑に目を休ませる。 夜、月を眺めながら、ゆっくり呼吸をする。

自然の中に身を置くと、潜在意識はすっと静かになっていきます。 私たちも自然の一部だから、当然のことなのかもしれません。

そして不思議なことに、心が静かになったあとには、「大丈夫」という感覚が、理屈ではなく、体の奥からじんわり湧いてくるんです。

これは特別な人にだけ起きることではありません。 誰の中にも、その力はもともと備わっています。

今日からできる、小さな一歩

では、具体的に何をすればいいの?というお話です。

潜在意識にアプローチするのに、特別な道具も、長い時間も要りません。 私がいちばんおすすめしているのは、寝る前の3分間です。

潜在意識の扉がいちばん開きやすいのは、眠りに落ちる直前の、うとうととしたまどろみの時間。 このとき、顕在意識の見張り番がゆるんで、心の深いところに言葉が届きやすくなります。

だからこそ、寝る前に反省会をするのはもったいない。 「今日もあれができなかった」「また怒っちゃった」と、できなかったことを数えながら眠ると、その言葉がそのまま潜在意識に染み込んでしまいます。

代わりに、布団の中でそっと、こうつぶやいてみてください。

「今日も一日、よくがんばったね」 「私は、私のままでいい」 「明日は、明日の風が吹く」

声に出さなくて大丈夫。心の中で、自分に向かって。

たったそれだけ?と思うかもしれません。

でも、思い出してみてください。 今の「私なんて」というクセも、一日でできたものではないですよね。 何年も何十年もかけて、少しずつ積み重なってできたものです。

だったら、新しい言葉も同じ。 一滴ずつ落ちる水が、いつか固い石に丸いくぼみをつくるように、繰り返し届けた優しい言葉は、必ず潜在意識に染み込んでいきます。

三日坊主になっても、大丈夫。 思い出したときに、また始めればいいんです。 そこに「できなかった」というジャッジは要りません。

秋への切り替わりに寄せて

立秋の今日、外はまだ夏でも、自然は静かに、秋への準備を始めています。

誰に急かされるでもなく、 誰と比べるでもなく、 ただ自分のリズムで、次の季節へ向かっていく。

あなたの潜在意識も、同じです。

目に見える変化がまだなくても、 「何も変わっていない」ように感じる日が続いても、 心の深いところでは、ちゃんと変化の準備が進んでいます。

種が土の中で見えないまま根を伸ばすように。 蝉が長い年月を土の中で過ごして、夏にようやく声を響かせるように。

見えない時間は、無駄な時間ではありません。

焦らなくて大丈夫。 自然のリズムと同じように、あなたのペースで。

今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。 今夜眠る前の3分間、よかったらぜひ、自分に優しい言葉をかけてあげてくださいね。

あなたの心が、少しでもふわっと軽くなりますように。

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